(旧)とりあえず俺と踊ろう

被災地で見たもの

大規模災害の中でも津波災害は特殊だ。
同じ地区でも被害甚大な家と、ほとんど無傷の家が明確に分かれる。
不便ながらも穏やかな日常と、凄惨無慈悲な現実が混在している。

災害発生から1ヶ月半。
避難所には、ちらほら笑顔も見られた。
ただやはり、生活の不便さからくる疲れのようなものは感じられた。

子どもたちはキャッチボールをしたり、自転車暴走族になりきったりして、
わりあいに明るく過ごしているように見えた。

若い女性は顔を伏せて歩いていた。
水が少なく顔を十分に洗えないので、化粧をあまりできないからか。
それから女性はトイレも大変だ。
トイレのドアがなく、青いビニールシートだけがドア代わりなのだ。
隙間ができてしまう。
大抵は数人組で行動し、互いにトイレの外で見張りをしていた。
水が流せないので、拭いた紙はごみ袋に入れる。
だから臭いはかなり強い。
水がないということは、命に関わるだけでなく、
生活の繊細な部分、人間の尊厳に絡むようなところにも打撃を与える。

桜のピンクがきれいだった。
タンポポの黄色が鮮やかだった。
春は、疲れきった村には不釣り合いなくらい、
容赦なく、あちらこちらで息吹いていた。
[PR]
by Willway_ER | 2011-04-24 18:53 | 南三陸町(平成23年4月)